こんにちは。G&Eビジネススクール渋谷校のスタッフです。

先日、「パチスロ5.9号機」に関しての情報が、業界ニュースとして各媒体に掲載されていました。この内容に関しての説明と、「4号機から5号機」へ移行する時代の思い出を、G&Eスタッフの視点で綴ってみようと思います。

◆回胴式連絡会、5.9号機基準の概要を説明

「webグリーンべると」さんの記事を一部抜粋させていただきました。

(以下、抜粋記事)
回胴式連絡会では現在、入賞シミュレーション出玉率1未満かつ傾斜値(ARTの純増枚数)2.0枚未満、さらに指示機能の管理をメイン基板に移したものを5.5号機としているが、5.9号機ではこれに加え、ARTが1回の契機で1500ゲームを超えて継続しないような措置を講じた。また、役比モニタを主基板ケース内に搭載し、遊技機が不正に改造されていないかの確認を容易にする。(引用:webグリーンべると

2017年10月以降は、5.9号機の基準を満たした機種のみが新台としてホールに導入できる。よって、現在新基準機と呼ばれる5.5号機は、2017年9月30日をもって新台導入ができなくなることとなるようです。

抜粋した記事から読み取れることとして、以下の2つがあります。

①5.9号機は「役物比率」をメイン基板上で視認できる構造を義務化すること
②ART機に「通常区間・有利区間」を定義づけしてナビの「禁止区間・可能区間」を明確にしたうえで、「有利区間(ナビ可能)」の最大ゲーム数(1500ゲーム)で必ず終了させ初期化することと、こちらもメイン基板上で「有利区間(ナビ可能)」を目視で確認できる構造とすること
※①・②ともに、メイン基板上に「役比モニタ」という4桁の7セグを搭載することで、市場に導入後も容易に確認ができる仕組みとなる。

ここからは、この2つに絞って、概要をご紹介していきます。

◆役物比率

前述の「役比モニタ」に表示される内容は下記の通り。

 表示順 分類 表示内容
累計 有利区間比率(%)
6000ゲーム 連続役物比率(%)
 ③  6000ゲーム  役物比率(%)
 ④  累計   連続役物比率(%)
 ⑤  累計   役物比率(%)

規則(遊技機の認定及び型式の検定等に関する規則)上には、記されてない「有利区間」の比率が70%未満とすることが、5.9号機の基準となるようです。「連続役物比率」と「役物比率」に関しては、「別表第5 回胴式遊技機に係る技術上の規格」に記された通りです。これまでは、保通協内の試験でないと見えずらかった比率が、「役比モニタ」が搭載されることで、市場導入後に確認できるようになるのですね。

◆有利区間・通常区間

「通常区間」・「有利区間」に関しては、概念を定義づけることで、ARTの抽選可否、ナビの有無、モード移行等の抽選可否が明確となりました。
通常区間のART抽選は「毎ゲーム一定の確率で抽選」とありますので、通常区間内で従来のART機のようにART当選確率が内部モードによって変化するような仕様は認められなくなりそうです。
また、「有利区間=ナビ可能な区間」と定義されましたので、従来の「ART準備中」も内部的には有利区間のゲーム数にカウントされることとなりそうですね。

◆4号機から5号機への変遷時代

回胴式連絡会が、今回、いわゆる新基準機のパチスロ5.5号機から、新たな基準であるパチスロ5.9号機にどのようにシフトしていくのか、その大まかな道筋を示しました。パチンコ・パチスロは規制されることが多いですけれども、風適法によって認めらたビジネスです。時代の変化や社会背景によって、これまでよかったことがダメとされることが、今後も起こっていくのでしょう。

思い起こすと、G&Eビジネススクールが2006年に開校時は、大きなパチスロ規制といえる「4号機から5号機」に移り変わる時期でした。当時は、「規則」そのものの変更もありましたし、法の解釈の変更もありました。パチスロの出玉性能面は、4号機のストック機やAT機等、今では考えられないような大量の出玉を短時間で獲得できる機種ばかりでしたから、5号機に完全にシフトすることでパチスロ遊技者がどこまで減ってしまうのかを憂う業界関係者が多かったことを思い出します。
ところが、そんな時期に開校したG&Eに入学してきた当時の生徒達は、必ずしも5号機を否定的に捉えていないことが多かったことに、当時の私は驚きました。むしろ、自分の力で面白い5号機をつくりたいと考えて入学してきた生徒も多数いました。
実際に在学中の企画書で、のちに5号機の主流となるART機種やAT機種のゲームシステムを考案したり、出玉性能面に頼らない企画を考える生徒の割合が高かったこと等、当時の私は生徒の前向きな姿から、逆に、前向きな姿勢を教わったことを思い出します。

そんなこんなで、5号機のパチスロも人気版権を搭載したり、液晶演出の美麗化、役物の搭載、最新技術を遊技機に転用、そして出玉性能の向上等で、5.5号機へ移行し、現在に至りました。この先も、面白いパチスロが登場することを期待しています。

この業界に魅力を感じて、「パチンコ業界で●●になることを目指す!」と考え、G&Eに入学してくる生徒がいます。このような若者の中から、将来のパチンコ業界を牽引できるような人材を育成できるように、私どもスタッフも精進してまいります。